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タンパク質と肝臓の関係を徹底解説|過剰摂取のリスクと最適な摂り方

目次

はじめに

タンパク質は筋肉・骨・臓器・ホルモンなど、私たちの体を構成するために欠かせない栄養素です。健康や美容、そして筋トレやダイエットの成果を左右する重要な栄養素でもあります。しかし、ここで見落とされがちなのが「タンパク質を処理する臓器」である 肝臓 の存在です。

肝臓は体内の化学工場とも呼ばれ、タンパク質代謝の中心的な役割を果たしています。正しい量を摂取すれば健康維持に大きく貢献しますが、過剰摂取を続けると肝臓に負担がかかり、機能低下や脂肪肝などを招くこともあります。

この記事では、タンパク質と肝臓の関係について徹底的に解説し、過剰摂取のリスク、安全な摂取基準、肝臓を守る食事法やライフスタイルまで網羅的に紹介します。筋トレ愛好者から健康を意識する方まで、役立つ知識をまとめました。

1. 肝臓とタンパク質代謝の仕組み

肝臓は人間の体内で500種類以上の働きを担っているといわれ、その中でもタンパク質代謝は非常に重要です。タンパク質を摂取すると、消化・吸収を経てアミノ酸として小腸から吸収され、門脈を通って肝臓へ送られます。ここから肝臓の仕事が始まります。
• アミノ酸の代謝と再合成
食事由来のアミノ酸は肝臓で代謝され、血液中のアルブミンや血液凝固因子といった必須タンパク質に再合成されます。これが生命維持に欠かせません。
• アンモニアの処理
タンパク質の分解過程で発生するアンモニアは人体に有害です。肝臓はアンモニアを尿素に変換し、腎臓から排泄できる形にします。肝臓の解毒機能がなければ、ほんの少しのタンパク質摂取でも体は毒素に侵されてしまいます。
• エネルギー代謝との連携
タンパク質の一部は糖新生や脂肪合成に回されます。食事バランスや運動量によっては余剰タンパク質が脂肪として蓄積し、肝臓に負担を与える場合もあります。

つまり、タンパク質の摂取は肝臓の代謝能力と密接に関わっており、摂取量や質が適切であることが重要です。

2. タンパク質の過剰摂取が肝臓に与える影響

筋トレやダイエットのブームにより「タンパク質は多く摂れば摂るほど良い」と考える人も増えています。しかし、過剰摂取は肝臓に負担をかけ、以下のような影響を及ぼします。

2-1. アンモニア処理の限界

過剰なタンパク質は分解される過程で大量のアンモニアを発生させます。肝臓が処理しきれないと血中にアンモニアが残り、倦怠感・集中力低下・食欲不振などを引き起こします。慢性的に続けば肝機能障害にもつながります。

2-2. 脂肪肝のリスク

摂りすぎたタンパク質は糖や脂質に変換され、肝臓に中性脂肪として蓄積することがあります。これがいわゆる「脂肪肝」です。特にアルコール摂取や運動不足が重なると進行が早まり、生活習慣病の温床となります。

2-3. 既往症の悪化

肝炎や肝硬変など、もともと肝臓に疾患を抱えている人は、タンパク質の過剰摂取によって症状が悪化するリスクがあります。肝機能低下によってアンモニア処理能力が落ちているため、より少量でも影響が出やすいのです。

3. 肝臓を守る安全なタンパク質摂取量

日本人の食事摂取基準(2025年版)によると、成人の推奨摂取量は以下の通りです。
• 一般成人:体重1kgあたり約1.0g
• 筋トレ愛好者・アスリート:体重1kgあたり1.5〜2.0g

例)体重70kgの人の場合
• 一般的な健康維持:70g程度
• 筋トレ目的:105〜140g程度

ただし、2.5g/kgを超える高タンパク摂取を長期的に続けると、肝臓や腎臓への負担が大きくなる可能性があるため注意が必要です。

4. 肝臓にやさしいタンパク質の選び方

同じタンパク質でも、食品によって肝臓への負担が変わります。
• 鶏むね肉・白身魚・卵白:脂肪が少なく消化吸収も良い
• 大豆製品(豆腐・納豆・味噌):植物性タンパク質で肝臓に優しい
• プロテインパウダー:不足分を補う用途に限定し、過剰摂取を避ける
• 赤身肉や加工肉:高脂肪で肝臓に負担がかかりやすいため適量に

5. 肝臓を守るライフスタイル習慣

タンパク質の摂り方に加えて、肝臓を守る生活習慣も大切です。
• アルコールの飲みすぎを避ける
• 定期的な有酸素運動で脂肪肝を予防する
• 睡眠をしっかりとる(肝臓は睡眠中に解毒や修復を行う)
• ビタミンB群・亜鉛・抗酸化物質を意識的に摂取する

特に筋トレを行う人は、タンパク質だけでなくビタミンやミネラルを一緒に摂ることで、代謝がスムーズに行われ、肝臓への負担を軽減できます。

6. 肝臓に優しい1日の食事例

ここで、筋トレをしている人におすすめの1日の食事例を紹介します。
• 朝食:オートミール+卵白オムレツ+納豆+野菜スープ
• 昼食:鶏むね肉のグリル+玄米+ブロッコリー
• 間食:プロテインシェイク+バナナ
• 夕食:白身魚の蒸し焼き+豆腐サラダ+味噌汁
• 就寝前:ギリシャヨーグルト

このように、動物性と植物性タンパク質をバランスよく取り入れることで、肝臓の負担を軽減しつつ、十分なタンパク質を確保できます。

まとめ

タンパク質は筋肉や健康維持に不可欠な栄養素ですが、代謝の中心を担う肝臓に大きな影響を与えるため、摂取量と質のコントロールが重要です。
• 適正量は体重1kgあたり1〜2g程度
• 過剰摂取はアンモニア増加や脂肪肝を招く
• 鶏むね肉・魚・大豆製品を中心に良質なタンパク質を選ぶ
• ビタミン・運動・睡眠などの習慣も肝臓を守るカギ

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