甘いもので太るメカニズム【①】
こんにちは!
岐阜市のパーソナルトレーニングジムD.O.M.Sの専属管理栄養士AYAMIです。
ケーキやチョコレートなど甘いものが大好きな方は多くいらっしゃると思います。わたしも大好きです!
なぜ人間はこんなに甘いものが好きなのでしょう、、?
それは、大昔の旧石器時代に食料の確保が厳しかった事が影響しています。
当時、糖質は脳のエネルギーだけでなく、脂肪として身体に蓄えられる非常に希少な栄養素でした。
ヒトは甘いものを見つけると、本能的に「食べないといけない」と思考するように進化し、現代もそれが残っているのです。
しかし現代では、糖質は種類によっては太るとされ、ダイエットをするために制限することが推奨されることも多くあります。
そこでまず今回は、糖質を多く摂取するとなぜ太ってしまうのかについてのメカニズムを見ていきましょう。
目次
- ○ 「甘いもの」は何からできているの?
- ・材料の成分
- ・糖質と脂質
- ○ グルコースの消化と吸収
- ・血糖値
- ・インスリンのはたらき
- ・グルコースが取り込まれると···
- ・インスリンは脂肪の合成も促す
- ・インスリン抵抗性
- ○ まとめ
- ○ 運営元
- ・パーソナルジムD.O.M.S 《ドムス》は 岐阜県岐阜市でダイエットを専門としたパーソナルトレーニングジムを運営しております。
「甘いもの」は何からできているの?
ここではショートケーキを例にします。
ショートケーキは小麦粉、バター、卵、生クリーム、砂糖から作られます(今回はイチゴは除く)。
材料の成分
それぞれの材料の成分を見ていきましょう。
・小麦粉
小麦から果皮、種皮、胚芽などの食物繊維を取り除いたもので、その成分の多くがデンプンです。
デンプンは単糖類のグルコース(ブドウ糖)が連結して連なったものです。
・砂糖
グルコースとフルクトース(果糖)という単糖類からできています。
・生クリーム
乳脂肪であり、砂糖も含まれています。
・卵、バター
糖類はほとんど含まれておらず、主な成分は脂質です。
糖質と脂質
つまり、ショートケーキ(甘いもの)は主に、”糖類と脂質”に分けられるということです。
次の項目からは、それぞれの成分の消化・吸収の過程から、太るメカニズムを見ていきましょう。
今回のブログ【①】では、グルコースについてお話します。
グルコースの消化と吸収
ショートケーキを食べて胃や腸で消化されると、小麦粉、砂糖などはグルコースやフルクトースといった単糖類(糖類の1番小さい単位)まで分解され、腸で吸収されます。
血糖値
吸収されたグルコースは、血流にのって肝臓に運ばれます。
肝臓に運ばれると、1部のグルコースはグリコーゲンという貯蔵できる形に変換されますが、残りのグルコースは血液中に放出されます。
血液中に放出されたグルコースの濃度が高くなると、活性酸素を生み出し、血管を傷めてしまいます。
この血中のグルコース濃度のことを、血糖値と言います。
インスリンのはたらき
血糖値が高くなると、それを下げるホルモンが働きます。それが「インスリン」です。
インスリンが分泌されると、全身の組織にグルコースを取り込むように作用します。
その中でも多くのグルコースが、肝臓や筋肉、そして脂肪組織に取り込まれます。
グルコースが取り込まれると···
・肝臓
肝臓に取り込まれたグルコースは、グリコーゲンに合成されますが、その他は脂肪に合成されて肝臓に蓄積されるか、血中に放出されます。
・筋肉
筋肉では、筋グリコーゲンとして貯蔵されます。
筋肉は他の臓器に比べてグルコースを最も多く取り込むことができます。
マラソンなどの長時間運動の前に糖類を摂取するのは、このような筋肉の特性を活かして多くの筋グリコーゲン(エネルギー)を貯蔵するためです。
・脂肪組織
急速に多量のグルコースを摂取すると、肝臓や筋肉で処理ができなくなります。
するとインスリンは、脂肪組織にグルコースを取り込ませます。
脂肪組織に取り込まれたグルコースは、トリアシルグリセロール(中性脂肪)に合成されて貯蔵されます。これにより、脂肪組織が肥大します。
インスリンは脂肪の合成も促す
インスリンはこのように、グルコースを脂肪細胞に取り込ませるとともに、脂肪を合成させる酵素の量を増やす作用があります。
インスリンは「脂肪の合成を促すホルモン」でもあります。
インスリン抵抗性
習慣的に多量のグルコースを摂取していると、インスリンによるグルコースの取り込み能力が低下してしまいます。
これを「インスリン抵抗性」と言います。
インスリン抵抗性が生じると、高血糖になってしまうため、身体はさらに多くのインスリンを分泌するようになります。
これを「高インスリン血症」と言います。
この状態になると、多くのグルコースは脂肪組織に取り込まれるようになります。
そして、どんどんトリアシルグリセロール(中性脂肪)が合成され、脂肪組織が肥大化してしまうのです。
まとめ
このように、ショートケーキ(甘いもの)に含まれる多量のグルコースを摂取すると、脂肪組織の肥大化が生じやすくなります。
さらに、習慣的に甘いものを摂取していると、インスリン抵抗性が生じて、ますます脂肪組織を肥大させてしまいます。
つまり、太ってしまうということです。
今回のブログ【①】では、グルコースの太るメカニズムについてお話しました。
次回は、グルコースとともに甘いものに多く含まれる「フルクトース」の太るメカニズムについてお話したいと思います。
運営元
パーソナルジムD.O.M.S 《ドムス》は 岐阜県岐阜市でダイエットを専門としたパーソナルトレーニングジムを運営しております。
【筆者】
専属管理栄養士 AYAMI